エアドロップ2026年05月30日 02:25·12分で読めます

Berachainエアドロップ完全解説:Proof-of-LiquidityチェーンのBGT戦略と「フェーズ後」の立ち回り方【2026年5月時点】

Berachainエアドロップ完全解説:Proof-of-LiquidityチェーンのBGT戦略と「フェーズ後」の立ち回り方【2026年5月時点】
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ポイント

  • 2026年5月時点で、BERAトークンの初回エアドロップは既に配布済み(メインネット:2025年2月6日ローンチ)。クレームしそびれた場合は公式サイトで確認を
  • 総供給の15.75%にあたるBERAが、テストネット参加者・コミュニティ・アプリ・流動性提供者などへのエアドロップとして配布された
  • 2026年2月の大規模アンロック以降、BerachainはBoycoによる流動性ブートストラップフェーズを終え、「持続的キャッシュフロー」重視のフェーズに移行している
  • BerachainファンデーションはBBBモデル("Bera Builds Businesses")という戦略転換を発表し、実際のキャッシュフローを生むアプリのインキュベート・買収・提携にフォーカスしている

BerachainはどんなL1か

Berachainは高性能なEVM互換Layer 1ブロックチェーンで、Proof of Liquidity(PoL)と呼ばれる独自のコンセンサスメカニズムを採用している。従来のPoSやPoWとは異なり、PoLはバリデータのインセンティブと流動性供給を連動させることで資本効率を高めることを目指す。

Berachainは2023年4月にPolychain Capital主導で4,200万ドルを調達、さらに2024年4月にはFramework VenturesとBrevan Howard Digital(アブダビ拠点)が主導するシリーズBで1億ドルを調達した。合計1億4,200万ドルの資金調達は、当時のL1としては破格だった。

プロジェクトの源流はNFTコミュニティにある。ベアテーマのプロジェクトを率いる匿名の共同創業者たち(Homme Bera、Dev Bear、Papa Bear、Smokey the Bera)によって運営されており、NFTプロジェクト「Bong Bears」とその関連コレクションを起点に、2021年末から開発が進められてきた。


3トークンの設計:BERA・BGT・HONEYを理解する

Berachainのアーキテクチャを語る上で外せないのが「トリトークン設計」だ。

BERAはガストークンとしてトランザクション手数料と validator staking に使われ、BGTはガバナンス参加を可能にし流動性提供やステーキングで稼ぐことができる。そしてプロトコルはReward Vaultを活用して流動性をブートストラップし、特定のユーザー行動を促すことができる。

BGTが最も特徴的なトークンだ。BerachainのPoLモデルにおいて、ガバナンスと経済的インセンティブ(エミッションとブロック報酬)の機能はBGT(Bera Governance Token)という独立したトークンに分離されている。BGTは非移転性(ノントランスファラブル)であり、Berachainエコシステム内での生産的活動を通じてのみ取得できる。BGTはホワイトリストに登録されたReward Vaultで特定のアクションを行うことで獲得できる。

ただし「非移転性」という表現は少し誤解を招く。BGTは1:1の比率でBERAに不可逆的にバーンすることが可能であり、この仕組みによって市場価値はBERAトークンに反映される。


BGT戦略の全体像:PoLの「フライホイール」を回す

筆者の経験では、Berachainを単なるL1として見ると本質を見逃す。ここで重要なのはBGTをどう積み上げ、どのバリデータに委任するかという戦略の深さにある。

実際の流れを整理するとこうなる:

ユーザーはBerachainで流動性を提供しLPトークンを受け取り、それを特定のReward Vaultにステークする。このポジションがBGTを稼ぎ、稼いだBGTをBGT Stationにステークできる。

ユーザーはBGTをバリデータに「ブースト」として委任でき、これによってバリデータのブロック報酬が増加する。インセンティブ量はバリデータの累積ブースト量によって決まり、このインセンティブはブーストを行ったBGTホルダーに返還される。さらに、バリデータにBGTをブーストしているユーザーはBerachainのコアdAppの手数料(BEXやHoney Swap)のシェアも受け取る。

これはCurve Warsの再来と言える。ただし今回はdAppレベルではなく、Layer 1プロトコルそのもので展開されている点が異なる。BGTを多く持つほどバリデータへの影響力が増し、将来のBGT排出先をコントロールできるという構造は、一度エコシステムに深く入り込んだプレイヤーが有利になる典型的なflywheelだ。


PoL v2アップグレード:BERAがネイティブイールド資産に進化

PoL v1の設計ではBGTとそのLP派生トークンがエコシステムの「実質的なリスクフリーレート」になっていた。一方でBERAはバリデータ手数料しか稼げず、リテールユーザーのインセンティブが弱く、機関トレジャリーにとっても報酬の大部分がBGT側に回ることで魅力が薄かった。このアンバランスがPoLが本来目的としていたアライメントを損ない、多くのBERAホルダーをリスクのあるサードパーティラッパーに追いやっていた。

これを解決するために導入されたのがPoL v2だ。PoL v2では報酬分配のパラダイムシフトが起き、PoL報酬の33%がBERAステーカーに、67%がBGTステーカーに配分される。このデュアルチャネルシステムは両トークンのユーティリティを向上させ、より均衡した収益モデルをエコシステム参加者にもたらす。

v2ではBERAインセンティブモジュールが新たに導入され、ユーザーはBerahub経由でBERAトークンをシングルトークンステーキング形式で直接ステークし、チェーンエコシステムからネイティブイールドを得ることができる。


最新動向(2026年5月時点)

メインネットはすでに稼働中、エアドロップは終了

2025年2月6日、BerachainはメインネットをローンチしEVM互換L1ブロックチェーンを正式に稼働させた。このローンチに合わせてBERA総供給の15.75%が配布される大型エアドロップが実施された。初回クレームは既に終了しており、2026年5月時点で新たなクレームウィンドウは開いていない。

トークン価格と市場の現状

2026年5月末時点のBERA価格は約0.337ドルで、時価総額は約8,845万ドルとCoinMarketCap順位269位水準にある。一方でBERAはピーク時から約97%下落し、厳しい第1年目を経験したことは直視しなければならない数字だ。

TVLとエコシステムの現在

2026年5月10日時点のBerachain公式Xアカウントの投稿によれば、「BERAは約1億ドルの時価総額でありながら、32億ドルのTVLを持つ」という状況が注目されており、Berachainは収益重視戦略への転換を進めている。時価総額に対するTVLの比率は際立って高く、エコシステムの厚みとトークン価値の乖離が議論されている。

BEXバグとEmergency Hard Fork(2025年11月)

2025年11月にBalancer V2脆弱性に起因するBEX(ネイティブDEX)のバグが発覚し、Berachainはコーディネートされたネットワーク一時停止と緊急ハードフォークを実施した。その後、盗まれた全資金が回収され、ブロックチェーンはオンラインに復帰した。セキュリティインシデントへの対応スピードは評価されたが、分散型ネットワークとしての信頼性を問われるエピソードでもあった。

「Bera Builds Businesses」モデルへの戦略転換

ファンデーションはエコシステムに実際のキャッシュフローをもたらすアプリケーションのインキュベート・買収・提携に注力する方針を発表。PoL v2アップグレードでプロトコルインセンティブの33%をBERAステーカーに向け直した変更とセットで進められている。


今からできること:エコシステム参加の実際

初回エアドロップは終了しているが、Berachainエコシステムへの参加自体は依然として意味がある。現在できる主な行動は以下の通り:

1. BGTを稼ぐ流動性提供 BEXでHONEY/BERAプールに両側流動性を提供するのが入門として適している。これにより安定資産とネイティブガストークンの両方を持ちながら、BGTを稼ぐことができる。その後、Kodiak・InfraredなどのサードパーティプロトコルのReward Vaultを試すのが定石。

2. BGTをバリデータにブーストして追加収益を得る バリデータにBGTをブーストしているユーザーはBerachain BEXおよびHONEY SwapのdAppフィーのシェアを受け取る。これはFeeCollectorコントラクト経由で行われ、dAppから集めた手数料をWBERAでオークションし、ブーストに比例してBGTホルダーに分配する仕組みだ。

3. PoL v2のBERAシングルステーキング BERAを直接ステークするとWBERAに変換後、sWBERAというバウチャートークンが返還される。LidoのstETHに類似したLST(リキッドステーキングトークン)として機能し、BerachainのDeFiプロトコルで追加イールドを獲得しつつ資本効率を上げることが期待できる。

公式入口:https://berachain.com から各ネイティブdAppへアクセスすること。見知らぬリンクや「エアドロップ申請」を謳うサードパーティサイトには絶対に接続しない。


リスク・注意点

詐欺・フィッシング

初回エアドロップ終了後、「まだクレームできる」「第2回エアドロップ」などを謳う偽サイトが急増した。このエアドロップは終了しており、Berachainが将来的なキャンペーンやインセンティブプログラムを開始する可能性はあるが、現時点で公式発表のない「追加クレーム」はすべて詐欺と見なすべきだ。必ず https://berachain.com を起点に行動すること。

Sybilリスク

過去のエアドロップでは複数アドレスによる水増し(Sybil)が広く行われたが、Berachainの審査では単なるウォレット数より実際の経済活動量が重視された。今後エコシステム参加で期待値を積む場合も、1ウォレットでの深い活動が複数の浅いウォレットより評価される可能性が高い。

BGTのスマートコントラクトリスク

BGTはReward VaultやBlancer V2などのスマートコントラクトに依存している。実際に2025年11月にはBalancer V2の脆弱性によりBEXのバグが発覚し資金流出が起きた(後に全額回収)という前例がある。DeFiへの資金投入は常にスマートコントラクトリスクを伴うことを忘れてはならない。

日本の税制上の注意

日本の税制では、エアドロップでトークンを受領した時点で時価(円換算)が雑所得として課税される可能性がある。BERAを受け取った時点の価格で収入として計上し、売却時にはキャピタルゲインの計算も必要になる。確定申告の対象になるかどうかは税理士に確認することを強く勧める。BGTをバーンしてBERAを得る行為も、税務上の「交換」とみなされる可能性がある。

トークンアンロックスケジュール

チーム・投資家・コミュニティの一部アロケーションは2026年2月から順次アンロックが始まり、2028年にかけて段階的にベスティングが完了する。大量のアンロックは市場の需給に影響し、価格の売り圧になりうる。


まとめ

Berachainのエアドロップは2025年2月のメインネットローンチと同時に実施されたが、2026年5月時点では配布フェーズは完了している。今Berachainに関わる意味があるとすれば、BGTフライホイールとPoL v2というユニークな経済設計に実際に触れながらエコシステム参加者として収益を得る点にある。

BBBモデルへの転換は、純粋なエミッションを超えて実際のリールドでホルダーに報酬を与えようとする重要な試みであり、チェーンの32億ドルのTVLが持続可能な収益なしに消散しないかが問われている。

初回エアドロップで取り残されたハンターは、次のチャンスを狙うなら今からエコシステムに参加して活動履歴を積み上げることが現実的な選択肢だ。ただし価格は95%以上下落した現実も直視した上で、資金量とリスク許容度を冷静に判断してほしい。


よくある質問

Q1. 初回BERAエアドロップは今からでも請求できますか?

クレーム期間は2025年2月6日に開始し、段階的に配布が行われた。現在は初回クレームウィンドウが終了しており、請求が可能かどうかは公式サイト(https://berachain.com)で確認すること。クレームを促す見知らぬURLには絶対にアクセスしないこと。フィッシング詐欺の定番手口が横行している。

Q2. BGTは取引所で買えますか?

BGTはガバナンストークンであり、ステーキングとネットワークコンセンサスへの参加に使用される。BGTは取引所で購入することができず、ネットワークセキュリティへの参加によってのみ獲得できる。BGTを「買いたい」という場合は、BERAを購入してReward Vaultで流動性提供を続けることが唯一の正規ルートだ。なお、BGTをバーンすることでBERAに1:1で変換することはできる(一方向のみ)。

Q3. Bong Bears NFTを持っていなかった場合、次のエアドロップで期待値はありますか?

BerachainファンデーションはBong BearsおよびリベースコレクションのNFTに対し3,450万BERAトークンを配布した。これは初回エアドロップの最大カテゴリだったが、現在NFTはいずれも高価であり新規取得は現実的ではない。今後の期待値を積むとすれば、エコシステム内での活動量(LP・Reward Vault参加・ガバナンス投票)が評価軸になる可能性が高い。このエアドロップは終了したが、Berachainが将来的なキャンペーンやインセンティブプログラムを開始する可能性はあり、エコシステムへのアクティブな参加が将来の資格取得につながりやすい。ただし将来のエアドロップを公式が約束しているわけではない。

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