PendleのPT/YT戦略で他プロジェクトのポイントを爆速収集する方法【2026年5月最新】
ポイント
- 2026年5月時点で、PendleはメインネットとBorosともに完全稼働中。テストネットフェーズは終了しており、複数チェーンで本番運用されている
- 2026年1月、トークノミクスが大刷新。従来の最大2年ロック方式「vePENDLE」は廃止され、14日引出しで流動性の高い「sPENDLE」に移行済み
- 新モデルはプロトコル収益の最大80%をPENDLEのバイバックに充当し、sPENDLEホルダーに分配。さらにアルゴリズム配分により排出量を約30%削減する設計
- PendleのYT(Yield Token)を使えば、他プロジェクトのエアドロップポイントをレバレッジ効果で蓄積できる。2026年現在も新規パートナープールが続々追加されており、ファーミング機会は継続中
エアドロップハンターとして5年以上活動していて、「Pendleを使わずにLRTやスタブルコインプロジェクトのポイントを稼ぐのは非効率」と断言できる。1ドルの元手で他プロジェクトのポイントを数倍のスピードで積み上げられる構造は、他のプロトコルには真似できない。今回はその仕組みと2026年5月時点の最新状況をまとめる。
Pendleとは何か——利回りを「分離して取引する」という発想
Pendleの核心は利回りの証券化だ。利回りを生む資産(stETH、sUSDe、各種LSTなど)を預けると、2種類のトークンに分割される。
**PT(Principal Token)**は満期時に元本として償還される固定収益側のトークン、**YT(Yield Token)**は満期までに発生するすべての利回り・報酬・エコシステムポイントに対する権利を表す可変収益側のトークンだ。
この分離によって、投資家は目的に応じてポジションを選べる。
- PTを買う:現在価値より割安な価格で購入し、満期に額面で償還される「固定利回り」戦略
- YTを買う:将来の利回りとポイントへの権利をまるごと取得する「レバレッジポイント」戦略
- LPとして流動性を提供する:手数料収入とPENDLEインセンティブを両取り
エアドロップハンターが最も注目すべきは2番目のYT戦略だ。
YTが「ポイント増幅装置」として機能する理由
例えば、あるプロトコルが「ETHを預けるとポイントが貯まる」キャンペーンを行っているとする。通常は1ETHを預けて1単位分のポイントを得るだけだ。
PendleのYTを使うと話が変わる。YTは「満期までの利回り・ポイントへの請求権」だけを売買するトークンなので、満期時間価値が織り込まれた割安な価格で取引される。つまり、1ETH分のYTを0.1ETH相当で購入できるケースもある。この場合、ポイントの蓄積スピードは同額の直接預けと比較して大幅に向上する仕組みだ。
一部のマーケットでは、基礎プロトコルからのエコシステムパートナー報酬やポイントへのエクスポージャーも含まれる(これらはPendle自体が発行するものではなく、基礎プロトコルからのものだ)。
実際に2026年現在、このYT戦略が機能している具体例がある。CapプロトコルのcUSDを例に取ると、YT-cUSDまたはLP-cUSDポジションはポイントで5xの最高乗数を獲得できる。最も資本効率の高いポジションとして注目されている。
Arbitrumで展開されたUSDaiプールでは、PT・YT・LPの3戦略が用意されており、早期流動性提供者向けにUSDaiで25x、sUSDaiで12xという排他的なポイント乗数が適用された例もある。
2026年の最重要アップデート:vePENDLEからsPENDLEへ
Pendle自体のトークンを保有する戦略も、エアドロップ収益の観点では無視できない。
2026年1月20日、プロトコルはvePENDLEをliquid staking token(LST)であるsPENDLEへ置き換えるという大規模なトークノミクスの変更を実施した。
従来のvePENDLEは最大2年間の長期ロックを要求していた。ガバナンスへの参加コストが高く、資本が長期間固定されるという問題があった。
新モデルでは、ユーザーはPENDLEをステークしてsPENDLEを受け取り、14日後にアンステークできる。長く硬直したロックを廃止しながら、プロトコルの成長にインセンティブをアラインさせる設計だ。
sPENDLEは14日間の引出し期間か、5%の手数料を払えば即時出口が可能という仕組みだ。
さらに重要なのが収益分配の変化だ。プロトコル収益はPENDLEのバイバックに使われ、アクティブなsPENDLEホルダーへ分配される。報酬が実際の利用状況に直結する構造に変わった。
sPENDLEは譲渡可能でコンポーザブルなため、プロトコル手数料の取り分を失うことなく、レンディングや担保として他のDeFiプラットフォームに展開できる。これがvePENDLEとの最大の差異だ——ガバナンスへの参加権を持ちながら、資本を遊ばせずに複数の場所で働かせられる。
Borosという新フロンティア:永続ファンディングレートの取引
Borosは、永続先物のファンディングレートをオンチェーンでトークン化した、これまでにない初のオンチェーン会場だ。これまで取引不可能だった利回りストリームを取引可能なインストゥルメントに変換する。
BorosはすでにNVDAUSDC-Hyperliquidを上場しており、ユーザーはHIP-3 NVIDIAパープマーケットのファンディングレートを投機・取引できる。S&P500、NASDAQ、AMZN、TSLAなど、より多くのエクイティパープが上場予定だ。
エアドロップハンター的な見方をすれば、Borosは「永続ファンディングレートのロング・ショート」という新しいポイント農地を作り出している。Pendle V2のYT戦略とは別軸で資本を展開できる。
最新動向(2026年5月時点)
Pendleチームが2026年のプロダクトフォーカスとして掲げているのは「Pendleをバカみたいに簡単に、バカみたいに強力にする」というビジョンだ。UI/UXの改善、中央集権型取引所(CEX)からの直接アクセス、ワンクリックレバレッジPTの導入などを計画している。
新しいRWAプール統合として2026年中にUSDG、apxUSD、apyUSDといった規制準拠のスタブルコインへの利回りマーケット追加が予定されており、Borosは取引所間ファンディングレート裁定の容易化に向けて拡張中だ。
PendleはGrayscaleの2026年Q2ウォッチリストに掲載され、Aave V4のコアコラテラルとして統合されている。BorosはトリリオンダラースケールのDerivatives市場にアクセスしており、TVLの回復力も確認されている。
プロトコルの年換算収益は2026年4月時点で約3,400万ドルに達しており、トークンの実需に基礎的な裏付けを与えている。
2025年の実績として、年平均TVLは前年比76%増の約57億ドル、ピーク時TVLは約134億ドルを記録しており、Uniswap・Aave・Hyperliquidと肩を並べる主要DeFiプロトコルとしての地位を確立した。
公式アプリは2026年4〜5月にかけて複数のアップデートと重要なお知らせを連続公開しており、プロトコルとしての活動頻度は高い状態が続いている。
実際にどこから何をするか——アクションステップ
Pendleを使ったポイントファーミングの基本フローは以下の通り。
Step 1:マーケットを選ぶ 公式サイト(https://www.pendle.finance)にアクセスし、V2マーケット一覧を確認する。注目すべき指標は「implied APY(期待APY)」「満期日」「対象プロトコルのエアドロップ期待値」の3点。
Step 2:YT vs PT vs LPを判断する
- エアドロップ目的 → YT(ポイントへのエクスポージャーを最大化)
- 元本保全+固定利回り目的 → PT(安全志向)
- バランス型+PENDLEインセンティブ目的 → LP(手数料と排出量の両取り)
Step 3:sPENDLEへのステーキングも検討する sPENDLEの利回りは主にプロトコルのスワップ手数料と利回り関連手数料の80%から賄われ、これらの手数料でPENDLEが市場から買い戻され、sPENDLEホルダーに分配される。PENDLEトークンを保有しているなら、そのままステークするだけで手数料収益を受け取り続けられる。
Step 4:定期的な確認 sPENDLEエアドロップは毎月20日00:00 UTC時点のvePENDLE(またはsPENDLE)残高スナップショットに基づいて配布される。月次スナップショット前にポジションを整えておくことが重要だ。
リスクと注意点
Sybil検知リスク Pendleはあくまで他プロジェクトのポイントを効率的に収集するプラットフォームであり、各パートナープロジェクト側がSybil検知(複数ウォレットによる不正ポイント操作)を実施する。YTで集めたポイントが原資プロジェクト側のフィルタで無効化されるリスクは常に存在する。1ウォレットに資本を集中させるか、分散させるかは状況に応じた判断が必要だ。
スマートコントラクトリスク コアコントラクトリポジトリは2026年1月に読み取り専用でアーカイブされており、コードが成熟・安定していることを示している。ただし、DeFiにスマートコントラクトリスクがゼロになることはない。
満期管理の失敗 YTは満期を過ぎると価値ゼロになる。これはYTが「満期までの利回り・ポイント請求権」だからだ。満期前に状況を確認し、必要に応じてロールオーバーを行う必要がある。オートロールオーバー機能が開発スコープに含まれているが、2026年5月時点では正式リリース前だ。
詐欺・フィッシング対策 Pendleの名を使った偽サイトや偽エアドロップが定期的に出現する。公式URL(https://www.pendle.finance)以外からトークンの承認トランザクションを絶対に署名しないこと。
日本の税制リスク 日本の税法上、DeFiプロトコルから利回りやエアドロップトークンを受領した時点で、その時価に基づいて雑所得として課税される可能性がある。YTから獲得したポイントが他プロジェクトのトークンとして配布された瞬間も課税イベントになりうる。税理士への事前相談を強く推奨する。
まとめ
Pendleは「利回りを分離して取引する」という一点突破で、DeFiのリターン最適化において独自のポジションを確立した。2026年5月時点では、sPENDLEへのトークノミクス移行・Borosの拡張・RWAプールの新規統合と、プロトコルとして最も活発なフェーズにある。
エアドロップハンターにとっての実用的な価値は「一つの資本で複数プロジェクトのポイントをレバレッジしながら蓄積できる」という点に集約される。YT戦略は確かに有効だが、満期管理と対象プロジェクトのSybilポリシーへの理解がなければ、複雑さがリスクに直結する。使い始める前に公式ドキュメント(Pendle Academy)で仕組みを把握してから入ることを勧める。
よくある質問
Q1. vePENDLEはもう使えないのか?既存のvePENDLE保有者はどうすればいいか?
2026年1月末をもってvePENDLEモデルは廃止され、新しいsPENDLEへの移行が行われた。既存の保有者にとって重要だったのは2026年1月29日のスナップショット時点の残高だ。スナップショット以降、vePENDLEは「ブーストされたsPENDLE」として扱われ、ロックの手動更新も不要になった。残存ロック期間に応じた最大4xのロイヤリティ乗数でsPENDLEの報酬を受け取れる仕組みに自動移行されている。
Q2. YTを買う際、どのプロジェクトを優先すればいいか?
マーケットを選ぶ際は、満期日・implied APY・基礎プロトコルを確認し、Pendle Academyを活用してPT・YT・各戦略がどのように機能するかを事前に理解することが重要だ。その上で、パートナープロジェクトがまだTGE(トークン生成イベント)を実施していないか、Sybilポリシーを公開済みか、ポイントプログラムの終了予定日はいつかの3点を確認してから資金を入れることを推奨する。
Q3. sPENDLEに資本が固定されないか?急に資金が必要になった場合は?
sPENDLEは14日間の引出しウィンドウか、5%の手数料を払えば即時償還が可能だ。また、sPENDLEはコンポーザブルなトークンであるため、外部のDeFiプラットフォームで担保として使いながら報酬を受け取り続けることもできる。最大2年ロックだった旧vePENDLEとは比較にならない柔軟性があるが、急騰・急落局面でも即時出口には5%のコストがかかる点は念頭に置くこと。